今回はWINDOWS10でクローンソフトを使いハードディスク(HDD・SSD)へ換装・移行させる方法についてご紹介します。
ハードディスクを取り換える場合は、クリーンインストールを行うとなると、新しいハードディスクに換装させてまた一からアプリケーションなどをインストールしなければならないので、入っているアプリが多い場合はクリーンインストールするにも中々大変です。
クローンはクローンソフトを使って移行先のハードディスクにデータをコピーしさえすれば、換装後わざわざアプリなどをクリーンインストールしなくてもすぐに使えるという訳です。
クローンソフトも無料のものがあり、タダで使えてしまうのでお手軽に利用できます。
ただしクローンソフトを使って移行する場合は、すんなり行けば便利なのですが、そうでない場合も多いです。
一度躓いてしまうと、知識がなければかなり時間を取られるので、すぐにできそうにはないと考えられるのであれば、素直にクリーンインストールの方法でハードディスク換装を検討した方が時間的にも効率的です。
目次
ハードディスクのデータをクローンさせるのに必要なもの
- HDDやSSDなど新しいハードディスク
- 「EaseUS Todo Backup」などのクローンソフト
基本的にこれだけです。
SSDに移行させる場合はパソコン本体につなげるためのSATAケーブルも、別途購入しておく必要性があります。
またSSDではそのままだとパソコンに接続しても認識されないので、あらかじめフォーマットさせておきましょう。(フォーマットのやり方はリンク先参照)
ちなみにSSDはHDDに比べても爆速で動作させることができます。一昔前に比べると現在では非常に価格が安くなっているので、ハードディスク換装の機会に購入してみるとよいかもしれません。
SanDisk 内蔵SSD 2.5インチ/240GB/SSD PLUS/SATA3.0/3年保証/SDSSDA-240G-J26
クローンソフトに関しては無料のものだと「EaseUS Todo Backup」を始め、「AOMEI Backupper」などが有名ですね。
こうしたクローンソフトもダウンロードすると準備完了です。
クローンソフトを使ってHDD・SSDに換装・移行させる方法
まずは新しいハードディスクに、現在使用しているハードディスクのデータをクローンさせます。
ここでは無料クローンソフトである「EaseUS Todo Backup」を使って説明していきます。
まずは画面の左下にある「システムクローン」をクリックします。
「クローン」でもできるようですが、この場合はシステムファイルが復元されずに、換装してもうまく起動しないこともあるようです。
システムクローンをクリックすると、クローン元のハードディスクは選択されているので、あとはターゲットとなるクローン先のディスクを選択します。
画面左下にある「高度なオプション」から、「SSDに最適化」にチェックを入れておきます。
最後に画面右下にある「実行」をクリックすることで、クローンすることができます。
ハードディスク換装
クローンが終わったらパソコン本体の内部にある、HDD・SSDといったハードディスクを取り替えていきます。
換装させる際は一旦パソコンの電源を切ってから、取り替えるようにしましょう。
電源を切らずに取り替えた場合はハードディスクの故障の原因になります。
ハードディスク起動
HDDやSSDを取り替えた後は、再びパソコンを起動させていきます。
このとき場合によっては以下のようなことが起きて起動をすることができません。
起動後Checking media presenceと出る
例えばHDDからSSDに換装した後に起動をすると
起動後
Checking media presence……
Media Present……
Start PXE over IP4
というように表示されてしまします。
これに対する対策としては、BIOS設定でブートローダーの設定を変更して、Windows Boot Managerの起動順位を一番目にするようにする必要性があります。
BIOS設定画面の出し方はWINDOWS10 だと
- 画面左下にあるウインドウズアイコンから「Shiftキー」+「再起動」を同時押し
- 背景が青い画面(オプションの選択)に移るので、そこから「トラブルシューティング」をクリック。
- 「詳細オプション」をクリック
- 「UEFIファームウェアの設定」をクリック
- 「再起動」をクリック
これでBIOS画面に移ることができます。
BIOS画面に移ったら、画面上部にある「Boot」タグを選択後、「Boot Option #1」の部分を上下↑キーで選択し、「Windows Boot Manager」が「Boot Option #1」にくるように+or-ボタンで操作することで、Windows Boot Managerの起動順位を一番先にさせることができます。
ちなみに「Boot」タグそのものがない場合は以下のようになります。
まず画面上部にある「Startup」タブを選択後、「Primary Boot Sequence」を選択します。
次に上下矢印キーで「Windows Boot Manager」を選択後、+or-ボタンでこれを一番上に持ってくれば完了です。
後は作成しておいたDVDまたはUSBに入れておいたインストールメディアを、パソコン本体に接続させて起動させれば、無事にSSDでも起動させることができます。
インストールメディアに関しては、リンク先から簡単に作成することができます。
それでもダメだった場合
この場合はクローン元とクローン先のパーティション方式(MBRかGPTか)が違っていると考えられます。
パーティション方式に関してはクローン元とクローン先で同じになっていなければならないようで、クローン元がMBRならばクローン先もMBR、クローン元がGPTならばクローン先もGPTというように統一させておく必要があるので注意が必要です。
エラーコード0x000000e(0xc000000e)が表示される場合
この場合はスタートアップ修復ツールとコマンドプロンプトを使って、エラーを修正する必要があります。
このエラーの修正方法に関してはここのサイト(https://freesoft.tvbok.com/tips/windows_clone/clone_easeus_todo_backup_4.html)で詳しく解説されています。
MBRの場合は比較的簡単ですが、GPTの場合は少々難しいです。
クリーンソフトとの相性が悪い場合
上記の対策を施してもダメな場合は、そもそもクローンしたときに使ったソフトとパソコン本体との相性が悪いということも考えられます。
この場合はクローンソフトを「EaseUS Todo Backup」ではなく、別のクローンソフトを使うことで上手くいくようになったというケースもあります。
例えばパソコンがレノボのものでSSDにクローン換装しようとした場合、「EaseUS Todo Backup」ではダメだったけれども、「AOMEI Backupper」を使ってクローンしたらSSDクローン換装に成功したということもあったりします。
サンディスクのSSDならば、サンディスクのクローンソフトを使えば、一発でクローンに成功したという例もあります。
SSDのクローン換装で上手くいかない場合は、このようにクローンソフトを「EaseUS Todo Backup」以外のものに変えてクローンしてみるのも良いかもしれません。
まとめ
SSDなどのクローン換装に関しては一発で成功すれば確かにそれを行うメリットは大いにありますが、そうでないパターンに陥る可能性も大です。
このときにスムーズに問題を解決してクローン換装を成功させられればそれで良いのですが、ここでグダグダしてしまうと下手をすれば一週間以上は無駄に時間を取ってしまうこともザラだったりします。
そしてそのスピーディーに行くはずのクローン自体に躓いて無駄に時間を浪費させるのは、ストレスも溜まりますし本末転倒だと言えます。
しかもクローン換装の場合は、運が良ければそのときはすぐにデータを移行できて良いものの、しばらくしてから何らかの不具合が生じてくるケースもあったりするので、データ移行させる方法としてはあまり推奨させれないという声もあったりします。
なのでクローン後にBIOSで起動順位を変えてダメだった段階で、素直にクローンではなくクリーンインストールの方法を取るほうが結局のところ早いと考えられますし、クローンにより後々不具合が起こる可能性も考慮すれば、いっそのこと初めからクリーンインストールしておくのが良いと思いますね。
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